バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

本日、10月21日(土)は「南ヨーロッパの土着品種ワインを味わう」セミナーを開催しました。

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ぼくたちのお気楽ワインセミナー、いつもは新宿区内で行うことが多いのですが、
今回は少し西に行きまして、武蔵野市の吉祥寺で実施しました。

アンティーク家具に囲まれたレトロな会場の雰囲気が、はからずも、どこかスローな南欧風情を高めてくれます ^^
あいにくの雨模様のなか、南欧ワインの飲み比べに関心のあるゲストの方にお集まりいただきました。

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白ワインはポルトガルのヴィーニョ・ヴェルデです。
ヴィーニョ・ヴェルデというと、微発泡性でゴクゴク飲めるスッキリ系の白ワインを思い浮かべる人も多いと思いますが、今回はあえて、少々コクのあるタイプにしてみました。

ロゼワインは南フランス・ローヌ地方のタヴェル。
タヴェルはロゼワインだけが造られる珍しい原産地呼称です。
ロゼとしては色調が濃く、タンニンも豊か、アルコール分14.5%でボディも重め・・・食事にも十分合わせられるロゼワインです。


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赤ワインは特徴の異なる3種類をご用意。

スペインからは、リベラ・デル・デュエロのティント・フィノ(テンプラニーリョ)。
紫の色調が濃く、見るからに力強そうな外観。
アメリカンオークの小樽熟成で、バニラのような顕著な樽香と濃密な果実味を伴う、ややモダンなつくりの赤ワインです。

イタリアからはサルデーニャ島のワイン、カンノナウ・ディ・サルデーニャのリゼルヴァ。
外観はフチにかすかにオレンジ色のニュアンスがある、やや淡い色調。
こちらは大樽熟成による伝統的なつくりで、マデイラや紹興酒を思わせる
酸化熟成香と乾燥果実系の枯れた風味を伴う田舎っぽい赤ワインです。

この両者はとても面白い対比となりました。

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赤ワインの3つめは、ギリシャのマケドニア地方ナウサのワイン。
ブドウ品種はクシノマヴロ Xinomavro 100%です。

香りのボリュームが強く、バラの花、カシス、ブラックチェリー、干しプラム、干しイチジク、黒コショウ、ショウガ、キノコ、皮革、土・・・といった非常に複雑な香り。
力強いタンニンとともに、ドライフルーツを思わせる果実味と、引き締まった酸味。
どことなくバローロ(ネッビオーロ)を想起させる味わいです。

骨格の強さとエレガントさの両方を併せ持ち、ワンランク上のスケールやポテンシャルを感じさせる赤ワインです。

このギリシャのワイン、個人的にも最近ぼくのお気に入りとなっています。
先月、インポーターさんの試飲会でたまたま出会ってから忘れることができず、
その後1ヶ月の間に7本も買ってしまいました ^^

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ソムリエール犬飼雅恵による恒例の「こっそりコーナー」。
今回は、それぞれのワインにどのような料理を合わせたらよいか、ゲストの皆さんとディスカッションをしました。

今回もあっという間の2時間・・・個性的な南欧ワインを囲んで、ゲストの皆さんとテイスティング&ワイン談義を楽しみました。

ぼくたちバイザグラスの「お気楽ワインセミナー」は、様々なテーマで毎月2~3回開催しています。
気楽にワインを楽しみたい方、ワインの基本を気軽に学習してみたい方、ぜひご参加ください!

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