バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

シャンパーニュにもピンク色をしたロゼがあります。
通常のシャンパーニュと同様、ロゼ・シャンパーニュにもヴィンテージものとノン・ヴィンテージものがあります。
ふつうはピノ・ノワールとシャルドネだけを使用しますが、その比率は造り手によって様々です。

生産者はたいてい、ベースワインとなる白ワインにピノ・ノワールの赤ワインを少々ブレンドすることによってロゼ・シャンパーニュを造ります。
なかにはロゼワインを造るのと同じやり方、すなわち黒ブドウでピンク色のワインを造り、それをベースワインにする生産者もいます。

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 ▲ルイナールのロゼ・シャンパーニュ Ruinart Brut Rosé

ロゼ・シャンパーニュの色調には、淡い玉ねぎの皮のような色合いのものからサーモンピンク、バラのようなピンク色まで、商品によってかなり幅があります。
通常は色の淡いものほど、より辛口に感じられます。
また一般にロゼ・シャンパーニュは、通常のシャンパーニュよりもボディが若干厚めで口当たりにも丸みを感じます。

世界的に見ても、ロゼ・シャンパーニュは記念日や恋愛イベントと結びつけて考えられることが多いですね。
結婚記念日とかバレンタインデーなどによく飲まれています。
味わいもふくよかなものが多いですし、見た目だけでもテーブルを華やかにしますので、ロゼ・シャンパーニュはやはりディナーとともに楽しむのがベストだと思います。

ロゼ・シャンパーニュは通常のシャンパーニュよりも値段が高めになります。
また、すべてのシャンパーニュ生産者がロゼを造っているわけではありません。

ルイ・ロデレール Louis Roederer、ビルカール・サルモン Billecart-Salmon、ルイナール Ruinart などが比較的リーズナブル(1本1万2千円前後)かつ高品質で親しみやすいロゼ・シャンパーニュを造っています。
もちろんドン・ペリニヨン Don Pérignon やクリスタル Cristal などプレステージ・キュヴェにもロゼがあります。こちらのクラスになると1本3万円から7万円以上など、かなり高価です。

何か特別な日にこそ、思い切って楽しんでみたいのがロゼ・シャンパーニュですね。

(バイザグラス株式会社 代表取締役・ソムリエ 松沢裕之)

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