バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。
ここまで1ヶ月ちょっとにわたりフランスのワイン産地について見てきました。
今回はいよいよフランスの最終回です。
まだ書いていない残された産地は、
● ジュラ地方
● サヴォワ地方
● コルシカ島
の3つです。
いずれもそれほど馴染みのない、ややマイナーなワイン産地です。
ジュラ地方とサヴォワ地方は共通点があります。
いずれもフランス最東部、スイス国境のアルプス山脈の裾野にあるワイン産地だということです。
周辺は観光地であり、冬場は数多くのスキー客も訪れます。
実際、おそらくスキーヤーたちがこの地のワインに最も詳しいのではないでしょうか。
● ジュラ地方
ジュラ地方はフランス最東部、ブルゴーニュ地方とスイス国境との間に位置するワイン産地です。
この地の名産として、やや特殊な伝統的ワインが2種類あります。
①ヴァン・ジョーヌ Vin Jaune
直訳すると Yellow Wine 黄ワインです。
サヴァニャンというブドウ品種から造られる辛口ワインです。
滓引きをせず、樽熟成6年以上を経て造られ、クラヴランと呼ばれる620mℓのボトルに詰められます。
味わいは軽めのシェリーに似ていますが、補酒は禁止なので酒精強化していません。
シャトー・シャロン Château-Chalon という産地の(メーカーの名前ではない)のヴァン・ジョーヌがとくに有名です。

②ヴァン・ド・パイユ Vin de Paille
直訳すると Straw Wine 藁(わら)ワインです。
このワインの伝統的な製法から、こう呼ばれています。
サヴァニャン、シャルドネなどのブドウを遅く収穫し、ブドウを藁やスノコの上または天井につるし、最低6週間乾燥させます(パスリヤージュ Passerillage という)。
その後、木樽で樽熟成18ヶ月以上を経て、ポ Pots という375mℓのボトルに詰められます。
味わいは甘口です。
しいて味わいの似たワインを探すとすれば、イタリア・トスカーナ州のヴィンサントでしょうか。
● サヴォワ地方
ジュラ地方の南、スイス国境にある産地です。
生産されるワインのほとんどが、ライトボディで辛口の白ワインです。
セセル Seyssel というワインが一番知られています。
アルプス山麓にあり、冬のスキーや夏の避暑に訪れる観光客でにぎわう地域で、ワインのほとんどは地元で消費されてしまうため、あまり馴染みがありませんね。。
● コルシカ島
ナポレオンの生誕地として知られるコルシカ島は、プロヴァンス地方の南西、イタリア半島の西方の地中海上にある起伏に富んだ大きな島です。
紀元前からギリシャ人によってブドウ栽培が行われていた歴史の長い産地で、
ミディアムボディでお手頃価格の赤ワインとロゼワインが知られています。
プロヴァンス地方ほどではありませんがロゼの生産量が多く、全体の3割を占めます。
島で最大の栽培面積を持つニエルキオという黒ブドウは、イタリアのサンジョヴェーゼと同一品種だと考えられています。
ボルドーからブルゴーニュ、ローヌ、ロワール、アルザス、ラングドック・ルーション、プロヴァンス、南西地方と巡って、今回のジュラ・サヴォワ、コルシカ島へと辿り着きました。
(シャンパーニュについては、いつか別に書いてみたいと思います)
【関連記事】フランスのワイン産地の位置はこちら
フランスには本当にいろいろなワイン産地があるのですね。
これにてフランスは終了です。
次回からはイタリアを見ていきましょう!

ここまで1ヶ月ちょっとにわたりフランスのワイン産地について見てきました。
今回はいよいよフランスの最終回です。
まだ書いていない残された産地は、
● ジュラ地方
● サヴォワ地方
● コルシカ島
の3つです。
いずれもそれほど馴染みのない、ややマイナーなワイン産地です。
ジュラ地方とサヴォワ地方は共通点があります。
いずれもフランス最東部、スイス国境のアルプス山脈の裾野にあるワイン産地だということです。
周辺は観光地であり、冬場は数多くのスキー客も訪れます。
実際、おそらくスキーヤーたちがこの地のワインに最も詳しいのではないでしょうか。
● ジュラ地方
ジュラ地方はフランス最東部、ブルゴーニュ地方とスイス国境との間に位置するワイン産地です。
この地の名産として、やや特殊な伝統的ワインが2種類あります。
①ヴァン・ジョーヌ Vin Jaune
直訳すると Yellow Wine 黄ワインです。
サヴァニャンというブドウ品種から造られる辛口ワインです。
滓引きをせず、樽熟成6年以上を経て造られ、クラヴランと呼ばれる620mℓのボトルに詰められます。
味わいは軽めのシェリーに似ていますが、補酒は禁止なので酒精強化していません。
シャトー・シャロン Château-Chalon という産地の(メーカーの名前ではない)のヴァン・ジョーヌがとくに有名です。

②ヴァン・ド・パイユ Vin de Paille
直訳すると Straw Wine 藁(わら)ワインです。
このワインの伝統的な製法から、こう呼ばれています。
サヴァニャン、シャルドネなどのブドウを遅く収穫し、ブドウを藁やスノコの上または天井につるし、最低6週間乾燥させます(パスリヤージュ Passerillage という)。
その後、木樽で樽熟成18ヶ月以上を経て、ポ Pots という375mℓのボトルに詰められます。
味わいは甘口です。
しいて味わいの似たワインを探すとすれば、イタリア・トスカーナ州のヴィンサントでしょうか。
● サヴォワ地方
ジュラ地方の南、スイス国境にある産地です。
生産されるワインのほとんどが、ライトボディで辛口の白ワインです。
セセル Seyssel というワインが一番知られています。
アルプス山麓にあり、冬のスキーや夏の避暑に訪れる観光客でにぎわう地域で、ワインのほとんどは地元で消費されてしまうため、あまり馴染みがありませんね。。
● コルシカ島
ナポレオンの生誕地として知られるコルシカ島は、プロヴァンス地方の南西、イタリア半島の西方の地中海上にある起伏に富んだ大きな島です。
紀元前からギリシャ人によってブドウ栽培が行われていた歴史の長い産地で、
ミディアムボディでお手頃価格の赤ワインとロゼワインが知られています。
プロヴァンス地方ほどではありませんがロゼの生産量が多く、全体の3割を占めます。
島で最大の栽培面積を持つニエルキオという黒ブドウは、イタリアのサンジョヴェーゼと同一品種だと考えられています。
ボルドーからブルゴーニュ、ローヌ、ロワール、アルザス、ラングドック・ルーション、プロヴァンス、南西地方と巡って、今回のジュラ・サヴォワ、コルシカ島へと辿り着きました。
(シャンパーニュについては、いつか別に書いてみたいと思います)
【関連記事】フランスのワイン産地の位置はこちら
フランスには本当にいろいろなワイン産地があるのですね。
これにてフランスは終了です。
次回からはイタリアを見ていきましょう!
