バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。
ワインの生産者は数々のテクニックを駆使してワインを造っています。
生産者は、自分が持っているブドウの品種や造っているワインのタイプに応じて、いろいろなテクニックを使い分けます。
たとえば1本700~800円くらいのワインを大量に造っている生産者は、ワインを新樽で熟成させたりしないでしょう。
新樽を使うコストはワイン1本当り400円~500円にもなるからです。
▲チリの造り手コノスルはスーパー等で800円程度で買えるワインも多く造っているが、写真のコノスル「オシオ」は新樽を100%使用して熟成させた高級ワイン
個々のワイン造りのテクニックに、本質的な良し悪しはありません。
どんなテクニックも、ブドウの品種や造ろうとするワインのタイプによって、良くもなれば悪くもなります。
造り手が思い描いている味わいの方向性、ワインの価格帯、ターゲットとしている消費者のタイプなどによって、適切なテクニックが異なるのです。
ワインを飲む人のタイプ、ワインを飲む場や状況によって、選ばれるワインは違ってきます。
たとえば、
● 買ってきてすぐに楽しめるように造られているワインもあれば、何年間か(場合によっては長期間)熟成させると美味しくなるように造られているワインもあります。
● 一般的な消費者にとって美味しく感じられるワインもあれば、ワインの経験値のある人が喜ぶような味わいのワインもあります。
飲む人にとって、どれだけ美味しく楽しめるワインになっているか。
それが、ワイン造りに用いられたテクニックの正しさを測る究極の評価基準だといえます。
ですから、ターゲットとする消費者に喜ばれるワインにならないのであれば、いかなるテクニックを使おうと無意味ということになります。
ワイン造りのテクニックは、ワインの味わいに様々な角度から影響を与えますが、
ひとくちに「ワイン造り」といっても、実際には大きく2つのステップに分けられます。
1. ブドウ栽培 Viticulture
2. ワイン醸造 Vinification
海外のワインスクールでは、この2ステップの頭文字をとって、「ワイン造り」のことを Viti-Vini (ヴィティ・ヴィニ)と読ぶこともあるそうです。
この2つのステップを、ひとつの生産者が両方とも行なう場合が、エステートワインということになります。
いわゆる「ドメーヌもの」ですね。
【関連記事】
ドメーヌは自ら所有する畑でブドウ栽培からワイン醸造、瓶詰めまで行う生産者 ~ 個性的なワインが多いですが、その背景には1930年代以降の「ドメーヌ元詰め運動」がありました
この2つのステップが分離され、別々の造り手が行なう場合がネゴシアンワインです。
つまり、大き目のワイナリー(ネゴシアン)が個人農家からブドウを買ってワインを造るパターンです。
この場合、ブドウを売った農家はワインを造りません。
ただブドウを育て、いちばん高い値をつけてくれたネゴシアンに売るのです。
低価格帯のワインになると、ラベルに名前の出ている造り手(ネゴシアン)は、ブドウすら買っていないこともあります。
つまりバルクワインの生産者からワインを買い、ブレンドし、瓶詰めして、自分たちのワインとして売るのです。
話を戻すと、Viti(ブドウ栽培)と Vini(ワイン醸造)のそれぞれに、いろいろなテクニックがあります。
次回から、具体的なワイン造りのテクニックを Viti(ブドウ栽培)に関するものと Vini(ワイン醸造)に関するものに分けて、ご紹介していこうと思います。
ワインの生産者は数々のテクニックを駆使してワインを造っています。
生産者は、自分が持っているブドウの品種や造っているワインのタイプに応じて、いろいろなテクニックを使い分けます。
たとえば1本700~800円くらいのワインを大量に造っている生産者は、ワインを新樽で熟成させたりしないでしょう。
新樽を使うコストはワイン1本当り400円~500円にもなるからです。
▲チリの造り手コノスルはスーパー等で800円程度で買えるワインも多く造っているが、写真のコノスル「オシオ」は新樽を100%使用して熟成させた高級ワイン
個々のワイン造りのテクニックに、本質的な良し悪しはありません。
どんなテクニックも、ブドウの品種や造ろうとするワインのタイプによって、良くもなれば悪くもなります。
造り手が思い描いている味わいの方向性、ワインの価格帯、ターゲットとしている消費者のタイプなどによって、適切なテクニックが異なるのです。
ワインを飲む人のタイプ、ワインを飲む場や状況によって、選ばれるワインは違ってきます。
たとえば、
● 買ってきてすぐに楽しめるように造られているワインもあれば、何年間か(場合によっては長期間)熟成させると美味しくなるように造られているワインもあります。
● 一般的な消費者にとって美味しく感じられるワインもあれば、ワインの経験値のある人が喜ぶような味わいのワインもあります。
飲む人にとって、どれだけ美味しく楽しめるワインになっているか。
それが、ワイン造りに用いられたテクニックの正しさを測る究極の評価基準だといえます。
ですから、ターゲットとする消費者に喜ばれるワインにならないのであれば、いかなるテクニックを使おうと無意味ということになります。
ワイン造りのテクニックは、ワインの味わいに様々な角度から影響を与えますが、
ひとくちに「ワイン造り」といっても、実際には大きく2つのステップに分けられます。
1. ブドウ栽培 Viticulture
2. ワイン醸造 Vinification
海外のワインスクールでは、この2ステップの頭文字をとって、「ワイン造り」のことを Viti-Vini (ヴィティ・ヴィニ)と読ぶこともあるそうです。
この2つのステップを、ひとつの生産者が両方とも行なう場合が、エステートワインということになります。
いわゆる「ドメーヌもの」ですね。
【関連記事】
ドメーヌは自ら所有する畑でブドウ栽培からワイン醸造、瓶詰めまで行う生産者 ~ 個性的なワインが多いですが、その背景には1930年代以降の「ドメーヌ元詰め運動」がありました
この2つのステップが分離され、別々の造り手が行なう場合がネゴシアンワインです。
つまり、大き目のワイナリー(ネゴシアン)が個人農家からブドウを買ってワインを造るパターンです。
この場合、ブドウを売った農家はワインを造りません。
ただブドウを育て、いちばん高い値をつけてくれたネゴシアンに売るのです。
低価格帯のワインになると、ラベルに名前の出ている造り手(ネゴシアン)は、ブドウすら買っていないこともあります。
つまりバルクワインの生産者からワインを買い、ブレンドし、瓶詰めして、自分たちのワインとして売るのです。
話を戻すと、Viti(ブドウ栽培)と Vini(ワイン醸造)のそれぞれに、いろいろなテクニックがあります。
次回から、具体的なワイン造りのテクニックを Viti(ブドウ栽培)に関するものと Vini(ワイン醸造)に関するものに分けて、ご紹介していこうと思います。