バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。
ここまでシャルドネ、リースリング、ソーヴィニヨン・ブランにピノ・グリと、とくに重要な白ブドウについて見てきました。
これらのブドウにはそれぞれ本拠地がありますが、いまや世界で広く栽培されている国際的なブドウ品種です。
今回は、それ以外の白ブドウ品種をまとめて紹介します。
ワインライフを続けていると、こうしたブドウ品種のワインに出合うこともあると思います。
◆アルバリーニョ◆
スペイン北西部ガリシア地方の沿岸地域のリアス・バイシャス Rías Baixas や、
ポルトガル北部のヴィーニョ・ベルデ Vinho Verde 地方で栽培されています。
アロマティックなブドウ品種です。
爽やかで芳香が豊か、リンゴを思わせる味わい、海水のようなミネラル感を伴います。
ライト~ミディアムボディ、フレッシュ&フルーティでシーフードにとてもよく合います。

▲リアス・バイシャスのアルバリーニョは魚貝のパエリアにもよく合う
◆シュナンブラン◆
フランスのロワール地方を本拠とする高貴な品種です。
サヴニエールSavennièresやヴヴレ Vouvray などのワインで使われます。
甘口ワインにもなります。
ブラインドテイスティングをするとリースリングと間違えることがあります。
アンズのような風味や、ときに口の中に粘りつくような感触があります。
酸味が豊富で、この酸味の高さがシュナン・ブランの高級ワインの寿命を長くしています。
南アフリカでも主要品種として用いられ、スティーン steen とも呼ばれます。

▲サヴニエール・クレ・ド・セランは蜜のようなねっとりとした味わい
◆ゲヴュルツトラミネール◆
ものすごくエキゾティックで香りにパンチのある、アロマティックなブドウです。
果皮の色がピンクがかっており、濃い色の白ワインになります。
フランスのアルザス地方が伝統的な本拠地で、辛口にも甘口にも造れますが、辛口でもやや甘く感じます。
アルコール感が高く、酸味は穏やかで、フルボディ。
バラの花やライチのような芳香が強く、果実味も豊かなワインになります。

▲アルザスのゲヴュルツトラミネールは本当にバラやライチの香りがする
◆グリューナー・フェルトリーナー◆
オーストリアの土着品種で、白い花や草のような香りがします。
ぼくはアロエのような香りも感じます。
味わいは青リンゴ系の果実味があり、リースリングをよりキリッとしたような印象です。
この品種については、このブログで以前に記事にしていますので、こちらもご覧ください。
オーストリアを代表する白ワイン「グリューナー・フェルトリーナー」はとてもクールでファッショナブル!

▲グリューナー・フェルトリーナーはオーストリアを代表する白ブドウ
◆ミュスカデ◆
フランス・ロワール地方、ロワール河口の大西洋沿岸部で広く栽培されているブドウ品種です。
ライトボディで爽やかな辛口の白ワインになります。
香りが穏やかで際立った特徴がないため、ワインはシュール・リー製法で造られるのが主流です。
シュール・リーとは白ワインの製法のひとつで、
アルコール発酵後ワインを滓引きせずにそのまま発酵槽の中に放置して、
滓(おり)の上にワインを接触させ続けることで滓由来の風味をワインに取り込む技術です。
シュール・リーを行う代表的なブドウ品種は、ロワール地方のミュスカデと日本の甲州です。
ワインは酸味が豊富で、ソーヴィニヨン・ブランのワインをさらに細くしたような味わいです。
ぼくはブラインドテイスティングすると甲州と間違えることがあります。

▲ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌはキリッと辛口の白ワイン
◆セミヨン◆
辛口ワイン、甘口ワインの両方に用いられる白ブドウです。
フランス・ボルドー地方では伝統的にソーヴィニヨン・ブランのブレンド相手となる品種ですが、セミヨン自体も良い白ブドウです。
セミヨンは酸味が低く、香りはやや地味ですが、ソーヴィニヨン・ブランと組むことでワインにコクを与えます。
貴腐菌がつきやすく、ボルドーのソーテルヌ地方では甘口ワインの主役的なブドウとなります。
オーストラリアではセミヨン単体で辛口ワインが造られ、ハンター・ヴァレーという産地が有名です。

▲シャトー・スュデュイローはソーテルヌの甘口ワイン
◆ヴィオニエ◆
暖かい気候に向いており、フランス・ローヌ地方が本拠地です。
当地のコンドリュー Condlieu とシャトー・グリエ Chateau-Grillet というワインが有名です。
黄色い花の香りを思わせるアロマティックな品種で、桃やアンズのような風味を伴います。
ワインはアルコール度が高く、酸味は低くミディアム~フルボディになります。

▲シャトー・グリエはなかなかお目にかかることのない希少なワイン
どうでしたか。
白ブドウにも、いろいろな種類があるのですね。
それでも、これまで紹介したものは白ブドウ全体からしたら極々一部です。
このほかにも、イタリア、スペインなどには土着のブドウがたくさんありますからね。
ワインライフの中で、たくさんのブドウに出合えたら面白いですね!

ここまでシャルドネ、リースリング、ソーヴィニヨン・ブランにピノ・グリと、とくに重要な白ブドウについて見てきました。
これらのブドウにはそれぞれ本拠地がありますが、いまや世界で広く栽培されている国際的なブドウ品種です。
今回は、それ以外の白ブドウ品種をまとめて紹介します。
ワインライフを続けていると、こうしたブドウ品種のワインに出合うこともあると思います。
◆アルバリーニョ◆
スペイン北西部ガリシア地方の沿岸地域のリアス・バイシャス Rías Baixas や、
ポルトガル北部のヴィーニョ・ベルデ Vinho Verde 地方で栽培されています。
アロマティックなブドウ品種です。
爽やかで芳香が豊か、リンゴを思わせる味わい、海水のようなミネラル感を伴います。
ライト~ミディアムボディ、フレッシュ&フルーティでシーフードにとてもよく合います。

▲リアス・バイシャスのアルバリーニョは魚貝のパエリアにもよく合う
◆シュナンブラン◆
フランスのロワール地方を本拠とする高貴な品種です。
サヴニエールSavennièresやヴヴレ Vouvray などのワインで使われます。
甘口ワインにもなります。
ブラインドテイスティングをするとリースリングと間違えることがあります。
アンズのような風味や、ときに口の中に粘りつくような感触があります。
酸味が豊富で、この酸味の高さがシュナン・ブランの高級ワインの寿命を長くしています。
南アフリカでも主要品種として用いられ、スティーン steen とも呼ばれます。

▲サヴニエール・クレ・ド・セランは蜜のようなねっとりとした味わい
◆ゲヴュルツトラミネール◆
ものすごくエキゾティックで香りにパンチのある、アロマティックなブドウです。
果皮の色がピンクがかっており、濃い色の白ワインになります。
フランスのアルザス地方が伝統的な本拠地で、辛口にも甘口にも造れますが、辛口でもやや甘く感じます。
アルコール感が高く、酸味は穏やかで、フルボディ。
バラの花やライチのような芳香が強く、果実味も豊かなワインになります。

▲アルザスのゲヴュルツトラミネールは本当にバラやライチの香りがする
◆グリューナー・フェルトリーナー◆
オーストリアの土着品種で、白い花や草のような香りがします。
ぼくはアロエのような香りも感じます。
味わいは青リンゴ系の果実味があり、リースリングをよりキリッとしたような印象です。
この品種については、このブログで以前に記事にしていますので、こちらもご覧ください。
オーストリアを代表する白ワイン「グリューナー・フェルトリーナー」はとてもクールでファッショナブル!

▲グリューナー・フェルトリーナーはオーストリアを代表する白ブドウ
◆ミュスカデ◆
フランス・ロワール地方、ロワール河口の大西洋沿岸部で広く栽培されているブドウ品種です。
ライトボディで爽やかな辛口の白ワインになります。
香りが穏やかで際立った特徴がないため、ワインはシュール・リー製法で造られるのが主流です。
シュール・リーとは白ワインの製法のひとつで、
アルコール発酵後ワインを滓引きせずにそのまま発酵槽の中に放置して、
滓(おり)の上にワインを接触させ続けることで滓由来の風味をワインに取り込む技術です。
シュール・リーを行う代表的なブドウ品種は、ロワール地方のミュスカデと日本の甲州です。
ワインは酸味が豊富で、ソーヴィニヨン・ブランのワインをさらに細くしたような味わいです。
ぼくはブラインドテイスティングすると甲州と間違えることがあります。

▲ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌはキリッと辛口の白ワイン
◆セミヨン◆
辛口ワイン、甘口ワインの両方に用いられる白ブドウです。
フランス・ボルドー地方では伝統的にソーヴィニヨン・ブランのブレンド相手となる品種ですが、セミヨン自体も良い白ブドウです。
セミヨンは酸味が低く、香りはやや地味ですが、ソーヴィニヨン・ブランと組むことでワインにコクを与えます。
貴腐菌がつきやすく、ボルドーのソーテルヌ地方では甘口ワインの主役的なブドウとなります。
オーストラリアではセミヨン単体で辛口ワインが造られ、ハンター・ヴァレーという産地が有名です。

▲シャトー・スュデュイローはソーテルヌの甘口ワイン
◆ヴィオニエ◆
暖かい気候に向いており、フランス・ローヌ地方が本拠地です。
当地のコンドリュー Condlieu とシャトー・グリエ Chateau-Grillet というワインが有名です。
黄色い花の香りを思わせるアロマティックな品種で、桃やアンズのような風味を伴います。
ワインはアルコール度が高く、酸味は低くミディアム~フルボディになります。

▲シャトー・グリエはなかなかお目にかかることのない希少なワイン
どうでしたか。
白ブドウにも、いろいろな種類があるのですね。
それでも、これまで紹介したものは白ブドウ全体からしたら極々一部です。
このほかにも、イタリア、スペインなどには土着のブドウがたくさんありますからね。
ワインライフの中で、たくさんのブドウに出合えたら面白いですね!
