早稲田ワインアカデミー

ワインに興味はあるけれど、ワインって何だかムズカシそう・・・
ワインを楽しむのに必ずしも知識は要りません。
でもワインの基本を知ると、ワインがもっと楽しくなります。
ブログ「早稲田ワインアカデミー」は、ワイン初心者の方にもワインをよく飲む方にも
気軽にお読みいただける、オンライン・ワイン教室です。

​バイザグラスの初拠点となる【神楽坂ワインハウス by the glass】
2018年11月にオープンしました!
神楽坂ワインハウス バイザグラス
https://www.bytheglass.jp/

新世界(ニューワールド)のワインと対比することで浮かび上がってくるヨーロッパワイン同士の共通項 ~ それでもやはりヨーロッパのワインは多様性に富んでいます


バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

フランスやイタリアやスペインやドイツなどのワインについて話すとき、むかしは「ヨーロッパのワイン」なんて言い方はしなかったそうです。

これらの国のワインはそれぞれが異なっていて、ひと括りにして語れるような共通点などなかった(目立たなかった)からです。

しかし現在では、状況はずいぶん変わりました。
その変化の背景となった要因が2つあります。
  1. EU加盟国のワインは、EUワイン法という共通の法律の下で管理されるようになった。
  2. カリフォルニア、オーストラリア、ニュージーランド、チリ、アルゼンチンといった非ヨーロッパ諸国のワインが市場に増え、ワインをブドウ品種名で呼んだり、果実味を強調した味わいにするなど、ワインがわかりやすくなり大衆化が進んだ。


kalimna_shiraz

 ▲オーストラリアのシラーズ ~ 新世界のワインは果実味やアルコール感が強い


上記 2. のような非ヨーロッパ諸国のワインは包括的に「新世界ニューワールドワイン」と呼ばれ、
それとの対比でフランス、イタリア、スペイン、ドイツなどヨーロッパ諸国のワインを「ヨーロッパのワイン」(旧世界のワイン)というひとつの括りで考えることが一般的になりました。

ヨーロッパのワインと新世界のワインを比べてみることによって、
多様性に富みバラバラだと思われていたヨーロッパ諸国のワインたちも、じつは多くの共通項を持っていたことに気づくわけです。
  • ヨーロッパのワインの多くは、ブドウ品種名ではなくブドウが育てられた場所や土地の名前がつけられています。
  • ヨーロッパのワイン造りは伝統と規則に縛られています。
  • ヨーロッパのワインは比較的果実味が控えめで、造り手の伝統や哲学、ブドウが育った土地の味(テロワール)を具現化したものになる傾向があります。
    新世界のワインは、ブドウ品種の特徴や果実味を強調したわかりやすいものになる傾向があります。
  • それゆえ多くの場合、ヨーロッパのワインは国際的にウケる味わいのトレンドに合わせることなく、地域的な風味・味わいを保持しています。
    (悲しいことに、ワインのスタイルにも "グローバリゼーション" が起こり、万人受けする似たような味わいのワインが増えてしまっています。。)
このように、新世界のワインと対比することによって、ヨーロッパ諸国のワイン同士がもつ共通項が浮かびあがってくるようになったわけです。

それでもやはりヨーロッパ各国は、それぞれ明確に異なるワインを造っています。

2大ワイン生産国であるフランスとイタリアについて、これまでかなりの紙面を割いてきましたが、ヨーロッパには他にもスペイン、ドイツなど重要なワイン生産国がまだあります。

次回以降は、こうした国々のワインについて書いていきたいと思います。

okiraku-koza_banner


ロンバルディア、エミリア・ロマーニャ、リグーリア、マルケ、ウンブリア、ラツィオ、アブルッツォ、サルデーニャ・・・まだまだあった多様なイタリアワインの産地

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

ここまでピエモンテ州、トスカーナ州、ヴェネト州、トレンティーノ・アルト・アディジェ州、フリウーリ・ヴェネツィア・ジューリア州、カンパーニア州、プーリア州、シチリア州について述べてきましたが、
イタリアワインは決してこれらの州だけに限られるものではありません。

他のいくつかの州についても、それぞれ簡単に紹介しておきましょう。


●ロンバルディア州

ファッションの都ミラノがあり、イタリアで最も豊かで最も人口の多い州です。

スイスとの国境近くにはヴァルテッリーナ Valtellina という産地があり、ネッビオーロから比較的ライトボディな赤ワインが造られています。
同じネッビオーロのワインでも、バローロとは異なり若いヴィンテージのうちから飲めるタイプのワインです。
なおネッビオーロはロンバルディア州ではキアヴェンナスカ Chiavennasca と呼ばれます。

ロンバルディア州にはイタリアを代表するスパークリングワインであるフランチャコルタ Franciacorta もあります。
フランチャコルタはシャンパーニュと同じ瓶内二次発酵方式で造られる本格的スパークリングです。

スパークリングワインの種類や製法については、いずれまた改めて整理して述べてみようと思っています。


●エミリア・ロマーニャ州

イタリア中西部にあるこの州は、州都ボローニャの西側がエミリア、東側がロマーニャという地域に分けられます。

なかでもエミリアにはランブルスコ Lambrusco という天然微発泡性の赤ワインがあります。
ランブルスコ種から作られ、味は甘口から辛口まであります。
ランブルスコはキアンティやソアーヴェと同様に海外市場で成功したイタリアワインのひとつです。

生ハムのプロシュット・ディ・パルマやチーズのパルミジャーノ・レッジャーノはこの州の特産品です。

●リグーリア州

ピエモンテ州の南にある小さな細長い州で、州都はイタリア最大の港町ジェノヴァです。

この州には、チンクエ・テッレ Cinque Terre ("5つの村" の意味)という非常に風光明媚な場所があり、海に迫る断崖絶壁の段々畑は世界遺産となっています。

cinque_terre2014
 ▲チンクエ・テッレはリグーリア州を代表する白ワイン

この地で造られるチンクエ・テッレは、果皮と共に発酵させる色のやや濃いめな白ワインで、バジルソースや魚介類を使ったパスタなどにとてもよく合います。


●マルケ州

ヴェルディッキョ Verdicchio という土着品種から造られる白ワインは 廉価で気軽に飲めるフレッシュ&フルーティなワインです。
日本でもスーパーのワイン売り場やドン・キホーテなどのディスかウント・ストアなどでしばしば見かけます。
サイゼリヤには1本1000円でボトル注文できるヴェルディッキョのワインもあります。

ヴェルディッキョのワインは酸味も果実味のバランスがよく、カジュアルなイタリア料理にとてもよく合います。
造り手にもよりますが、全体に年々品質が良くなっており、かなり美味しいワインです。
非常にコストパフォーマンスに優れたお買い得なワインだと思います。


●ウンブリア州

州都はペルージャで、アッシシなど歴史的な街があります。
イタリア半島のほぼ中央に位置する海に面していない内陸州です。

オルヴィエート Orvieto という グレケット種から造られる白ワインが最も有名です。
ミネラル感や酸味と果実味が適度にあって飲みやすいデイリーワインで、世界中で親しまれています。
アンティノーリ、ルフィーノなど隣のトスカーナ州の造り手が当地で手がけているものをよく見かけます。


●ラツィオ州

イタリアの首都ローマがある州です。
おそらく日本中、世界中どこでも手に入るフラスカーティ Frascati という白ワインが有名です。

frascati
 ▲フラスカティは日常的なタイプのワイン


マルヴァジーア、トレッビアーノなどのイタリア土着品種から造られる、きわめて大衆的な味わいのデイリーワインです。
ぼくは近所のドン・キホーテで1本800円で売られているのを、よく買って飲んでいます。


●アブルッツォ州

モンテプルチアーノ・ダブルッツォ Montepulciano d'Abruzzo という赤ワインが代表的です。
この州では天候に恵まれ自然に良質のブドウが栽培できることから、ともすれば質より両を優先したワイン造りが行われてきました。

モンテプルチアーノ・ダブルッツォはバルクワイン、デイリーワインとして廉価で大量に売られてきた時代が長く続きましたが、
近年では質が向上し、果実味しっかり、濃厚で酸味やタンニンは比較的まろやかなタイプの良いワインができるようになっています。

DOCGのモンテプルチアーノ・ダブルッツォ・コッリーネ・テラマーネ Montepulciano d'Abruzzo Colllne Teramane はとくに凝縮感があり濃厚で長期熟成向きの赤ワインです。


●サルデーニャ州

サルデーニャ島はイタリア西方の地中海にに浮かぶ大きな島です。

土着品種のヴェルメンティーノ Vermentino から造られる、アルコール感や塩味を感じる力強い白ワインは魚介類ととてもよく合います。
またカンノナウ Cannonau (フランスのグルナッシュと同品種)から造られる果実味の強い赤ワインも代表的です。

cannonau_di_sardigna
 ▲近所のスーパーで買ってきたカンノナウ・ディ・サルディーニャ

このほかヴェルナッチャ・ディ・オリスターノ Vernaccia di Oristano というシェリーのような酸化熟成風味を伴うアルコール度数の高い白ワインがあり、サルデーニャの名産であるカラスミとよく合います。


これまで2週間強にわたってイタリアワインについて述べてきました。
イタリアは全20州でワインを造っているわけですが、土着品種の多さや地域ごとのスタイルの多様性に本当に驚かされますね。

それでもほとんどのワインは日本でも手に入ります。
興味を持ったワインがありましたら、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

okiraku-koza_banner

カンパーニア州のタウラージ、プーリア州のプリミティーヴォ、シチリア州のエトナなど、南イタリアにも近年は素晴らしいワインが増えています

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

一般的にはローマが北イタリアと南イタリアの境界線だとされていますね。

北イタリアのほうが早くから工業化が進み産業も発展して豊かです。
ミラノ、トリノ、ヴェネツィアといった経済的に進んだ都市があり、
バローロバルバレスコキアンティ・クラシコブルネッロ・ディ・モンタルチーノソアーヴェアマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラなどの世界的によく知られたワインも豊富です。

南イタリアは主に農業地帯であり、北イタリアの都市と並ぶような主要都市と呼べるのはナポリくらいで、あとは風光明媚な観光地が点在しているようなところです。
つい近年まで、南イタリアには "重要な" ワインはほとんどありませんでした。

量でいえば、イタリア南部は北部よりも多量のワインを生産しています
プーリア州とシチリア島はイタリア全土のなかでも特にワインの多産な地域です。

歴史的に見ると、南イタリア産のワインの多くは品質の向上が遅れ、大量に生産されたワインの大部分が北部や近隣諸国に大衆的なガブ飲みワインとしてバルク売りされていました。

しかし、ここ20年くらいの間に南イタリアのワインにも品質の革新が行われてきています。
とくにカンパーニア州シチリア州は、今ではイタリアでも最高クラスのワインをいくつか生み出しています。

南イタリアワインの中でとくに重要な3州について概要を述べておきましょう。

●カンパーニア州 Campania

州都ナポリの少し内陸側にあるアヴェッリーノ県では、南イタリアで最も尊敬されている赤ワイン タウラージ Taurasi を造っています。

taurasi
 ▲タウラージはとても力強い、南イタリアを代表する高級ワイン

タウラージはフルボディでタンニン豊富なスケールの大きいDOCGワインで、イタリアワイン全体で見ても偉大で熟成能力の高いワインです。
ブドウ品種はアリアニコ Aglianico です。

アリアニコの原産地はカンパーニア州の南隣にあるバジリカータ州です。
バジリカータ州でもアリアニコから造られる赤ワイン(DOCGアリアニコ・デル・ヴルトゥレ Aglianico del Vulture)がありますが、タウラージに比べると凝縮感やボディがやや控えめになります。

●プーリア州 Puglia

全体的に温暖な気候の地域で、ワインの非常に多産な産地です。
廉価でフルボディなワインが造れます。

土着品種のネグロアマーロ Negroamaro から造られるサリーチェ・サレンティーノ Salice Salentino は、ぼくの近所のスーパーでは1本1200円程度で売られています。
また、アメリカのジンファンデルと同品種のプリミティーヴォ Primitivo から造られる赤ワインもこの州らしいワインです。

トスカーナ州のアンティノーリ家もプーリア州の可能性に目をつけ、トルマレスカ Tormaresca というブランド名でワインを造っています。

●シチリア州 Sicilia

シチリアでいちばん面白いワイン産地はエトナ Etna だと思います。
シチリア島北東部にある活火山エトナ山のふもとに広がる産地です。
この産地では、冷涼気候風のエレガントで良質な赤ワインと白ワインが造られています。

赤ワインのエトナ・ロッソネレッロ・マスカレーゼ Nerello Mascalese というこの地の土着品種から造られます。
味わいがピノ・ノワールに似ていますが、それよりも酸味が強く感じられます。

白ワインのエトナ・ビアンコカッリカンテ Carricante という土着品種から造られます。
こちらも非常に酸味の豊富なワインになります。

このほか広く用いられている土着品種としては、赤ワインではネロ・ダヴォラ、白ワインではカタラットインツォリアなどです。
最近では近所のスーパー等でも、コルヴォ Corvo などのブランドから日常的に楽しめるタイプのワインが1本1000円程度で販売されており、こうしたブドウ品種が使用されています。


南イタリアのワインは、日本のスーパーでもしばしば目にすることがあります。
たいてい1本千円台のお求めやすいワインです。
こんどスーパーに出かけたときは、ワイン売り場をよくチェックしてみてはいかがでしょうか。

okiraku-koza_banner

イタリアで最も東にあるフリウーリ・ヴェネツィア・ジューリア州は、イタリアの白ワインの素晴らしさを世界に知らしめた「白ワインの聖地」です

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

イタリアは赤ワインが有名な国ですが、
イタリアの白ワインの品質の素晴らしさを世界に知らしめたのはフリウーリ・ヴェネツィア・ジューリア州 です。

vintage_tunina2006
 ▲フリウーリの高級白ワイン「ヴィンテージ・トゥーニーナ」(イエルマン)

フリウーリ・ヴェネツィア・ジューリア州
Friuli-Venezia Giulia はイタリアで最も東にある州で、北はオーストリア、東はスロヴェニアと国境を接しています。

州都はトリエステで、州の面積の大半を占めるフリウーリと、東のトリエステ周辺の小さなヴェネツイア・ジューリアに分けられます。
生ハムのプロシュット・ディ・サン・ダニエーレが特産品です。

スロヴェニアとの国境付近にあるコッリオ Collio およびコッリ・オリエンターリ・デル・フリウーリ Colli Orientali del Friuli の2地区が、フリウーリで最高のワインができる産地です。

friuli_map

フリウーリには赤ワインもありますが、やはり白ワインがよく知られています。
ワイン生産量も全体のうち7割が白ワインです。

フリウーリがこれほど白ワイン生産の中心地となったのは、1960年代にドイツから発酵温度管理の技術が入ってきたことがきっかけでした。
その後、先進的で意欲的な生産者たちがフレッシュでスッキリした白ワインを造り初めたのです。

現在ではイタリアを代表する高級白ワインの産地となり、イタリアの「白ワインの聖地」と呼ばれています。

フリウーリで用いられるブドウ品種には、ピノ・グリージョ、ピノ・ビアンコ、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランのほか、優れた土着品種がいくつかあります。

フリウラーノ Friulano (以前はトカイ・フリウラーノ Tocai Friulano と呼ばれていました)と
リボッラ・ジャッラ Ribolla Gialla の2つは特に重要な土着品種です。
どちらも比較的コクがあり、ボディが厚めの白ワインになります。

このほか甘口ワインに使われる土着品種もあります。
コッリ・オリエンターリ・デル・フリウーリで造られるピコリット Picolit、ラマンドロ Ramandolo という産地で造られるヴェルドゥッツォ Verduzzo は甘口ワインになります。

本当に優れたフリウーリらしい白ワインをひとつあげるとすれば、イエルマン Jermann が造るヴィンテージ・トゥーニーナ Vintage Tunina ではないでしょうか。

シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、マルヴァジーア、ピコリット、リボッラジャッラの5品種ブレンドで、
花やハチミツのようなエキゾチックな香りと味わいにコクのある、フルボディな最高品質の白ワインです。
1本8千円台で高価なワインですが、お金を払う価値のあるワインだと思います。
10年くらいの熟成も可能です。

鶏肉料理やパスタにとてもよく合いますよ!

okiraku-koza_banner

トレンティーノ・アルト・アディジェ州はもともと南北別々の地方 ~ アルト・アディジェ地方のラグレイン、トレンティーノ地方のトレントが今後注目です!

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

イタリアを訪れたり歴史の本を読んだりすると、
イタリアというのは(少なくとも精神的には)完全にひとつに統一された国ではなく、
それぞれ個性を持った20以上の地域が、政治的事情からくっついてできた体制なんだなぁ・・・と思うときがあります。

トレンティーノ・アルト・アディジェ州も、そんなことを想起させる州のひとつです。

イタリア最北にある山の多いこの州は、イタリアの他の地域とは大きく異なるばかりか、
州内をみても北側と南側ではまったく違うのです。

北側のアルト・アディジェ南チロルとも呼ばれる地方で、人々は主にドイツ語を話します。
南側のトレンティーノの人々はイタリア語を話します。

ちなみに第一次世界大戦までは、南チロルはハプスブルク家が支配したオーストリア=ハンガリー二重帝国(1867年~1918年)の一部だったのです。

ですからトレンティーノとアルト・アディジェはもともと別々の地域で、ワインのタイプも異なるのですが、行政上はこの2地域はひとつの州として扱われています。

北のアルト・アディジェ地方では白ワインと赤ワインを造っています。
たいていブドウ品種名がラベルに記載されています。

アルト・アディジェ地方は、すぐ隣で「イタリア白ワインの聖地」と呼ばれるフリウーリ・ヴェネツィア・ジューリア州と並ぶ、良質の白ワインを造る産地として知られています。

白ワインはピノ・グリージョ、シャルドネ、ピノ・ビアンコ、ソーヴィニヨン・ブラン、ゲヴュルツトラミネールのほか、ケルナー、ミュラー・ドゥルガウといったドイツ系白ブドウも用いられています。
きれいな酸味を伴う「北らしい」タイプの白ワインを産出します。

赤ワインの輸出はほとんどがドイツ、オーストリア、スイス向けですが、日本でも手に入ります。
ピノ・ネロ(ピノ・ノワール)などから赤ワインが造られていますが、
注目したいのはラグレイン Lagrein という土着品種です。

lagrein2010
 ▲ラグレイン

ラグレインの赤ワインはなかなか面白いワインです。
イタリアの中では高緯度、高標高にあるわりには気温が意外に温暖なため、想像よりも色や香り、口当たりのふくよかなワインになります。

ぼくが以前飲んだときにメモしたテイスティング・コメントを見ると、

中心部が黒ずんだ濃いルビー、
香りのボリューム強い、
カシス・ブラックベリー、黒系果実、リキュール感あり、黒コショウ、ナツメグ、バラ?
厚みあり、色が濃いわりにタンニンまろやか、全体に豊満な果実味

と書いてあります。
ややスパイシーで、香りのしっかりした、比較的コクのある赤ワインなのですね。
日本では1本3千円~4千円くらいのものが手に入ります。

南のトレンティーノ地方も白ワインと赤ワインを造っていますが、
近年ぐんぐん伸びているのがDOCトレントのスパークリングワインです。

トレント Trento はシャルドネ中心で造られる、シャンパーニュと同じ方式(瓶内2次発酵)のスパークリングワインで、
ロンバルディア州のフランチャコルタと並びイタリアを代表するスパークリングワインと呼ばれるまでになっています。

1本2千円くらいから、良質のものになると4千~5千円くらいのものもあります。

フランチャコルタがどちらかというと果実味中心なのに対して、トレントはミネラル感に富むキリッとした味わいです。
状況や気分に応じて使い分けられたらオシャレですよね!

okiraku-koza_banner


ソアーヴェ、アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・・・アドリア海の女王ヴェネツィアを州都とするヴェネト州は世界的に有名なワインの一大産地です

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

水の都ヴェネツィアは、むかし東地中海貿易によって千年にわたり栄え「アドリア海の女王」とも称えられた海洋国家、ヴェネツィア共和国(7世紀末から1797年)の本拠地だった都市です。

かつてのヴェネツィア共和国は、現在のヴェネト州、トレンティーノ・アルト・アディジェ州、フリウーリ・ヴェネツィア・ジューリア州にまたがる地域を支配していました。

このエリアは、イタリア国内はもちろん海外でもポピュラーなワインを多く産み出しています。
とくにヴェネツィアを州都とするヴェネト州はワイン生産量でもイタリア1、2位を争い、世界的に親しまれている白ワイン、赤ワインがあります。

●ヴェネト州 Veneto

あなたが初めて飲んだイタリアワインがキアンティでなかったとしたら、それは、もしかしたらソアーヴェだったかもしれません。

soave_pieropan
 ▲ピエロパンのソアーヴェ・クラシコ

ヴェネト州西部、ヴェネツィアの西方に位置するヴェローナの町はロミオとジュリエットの舞台としても有名ですが、
ヴェローナの北側一帯は白ワインのソアーヴェ Soave、赤ワインのヴァルポリチェッラ Valpolicellaバルドリーノ Bardolino といった知名度の高いワインの一大産地となっています。

north_italy_map _veneto
 
ソアーヴェ Soave はヴァルポリチェッラ一帯のの丘陵地帯の東側にある産地で、ガルガーネガという土着のブドウ品種から造られる白ワインが世界的に有名です。

ソアーヴェはフレッシュな果実味と活き活きとした酸味、引き締まったミネラル感のある、イタリアを代表する白ワインです。
おそらく最も有名なイタリアの白ワインではないでしょうか。

特定の古い地域のものはラベルにクラシコ Classico と表示することができます。
もともとの世界的名声が築かれた丘陵地帯の栽培地が、現在クラシコと呼ばれる地域となっています。

キアンティと同様で、ソアーヴェの人気に乗じてDOCソアーヴェを名乗れる地域が周辺の平野部にまで広く拡大してしまったので、質の低いソアーヴェも大量に出回ってしまっているのが現状です。

本当に美味しいソアーヴェを飲むには、ソアーヴェ・クラシコ Soave Classico とラベルに書かれているものを選ぶか、信頼できる造り手のものを選んだほうがよいでしょう。

ピエロパン Pieropanジーニ Giniイナマ Inama が「3大ソアーヴェ」と呼ばれる生産者です。



主要な赤ワイン2つのうちでは、
ヴァルポリチェッラ
Valpolicella のほうがボディがやや重いワインです。
ブドウ品種はコルヴィーナ・ヴェロネーゼ(単にコルヴィーナと呼ぶことも多い)です。

通常のバルポリチェッラは、どちらかといえばミディアムボディの赤ワインです。

バルポリチェッラのなかにはラベルにリパッソ Ripasso という方式で造られた旨が書かれているものがあります。

リパッソは、アマローネ(後述)を造った時のブドウの搾りかすを加えて再発酵させる製法です。
スチールタンクで1回目の発酵をさせた後、アマローネの醸造過程で生まれる搾りかすを加えて2回目の発酵を行います。

リパッソもミディアムボディなワインですが、甘やかな風味を伴い、通常のヴァルポリチェッラよりはコクがあってボディも重めになります。

バルドリーノ
Bardolino はヴァルボリチェッラのワイン生産地域から道一本を隔てた隣の地域です。
ブドウ品種はヴァルポリチェッラと同じコルヴィーナ・ヴェロネーゼが主体です。

バルドリーノはよりボディの軽めなワインで、暖かい天気の日に少々冷やして飲むと美味しいです。
生産者の中にはよりボディの重めなスタイルのバルドリーノを造ろうとしているところもありますが、基本的には気軽に飲めるスタイルのほうが楽しいワインだと思います。

ソアーヴェ、ヴァルポリチェッラ、バルドリーノは、1本千円台から2千円くらいのものがほとんどで、高くても3千円くらいです。

ヴァルポリチェッラのワインの一種に、
アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ Amarone della Valpolicella
というワインがあります。
単にアマローネと呼ばれることも多いです。

アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラは、イタリアワインの中でも最もフルボディなクラスのワインのひとつです。

ブドウ品種は普通のヴァルポリチェッラと同じくコルヴィーナ・ヴェロネーゼですが、
アマローネは熟したブドウを室内で数ヶ月陰干ししてから発酵させます。

水分が抜けて糖分の凝縮度を高めた干しブドウからワインを造るので、
強い果実味と高アルコール(15~16度くらい)、凝縮した干しブドウの風味のコクがありパワフルなワインになります。

アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラは1本4千円から8千円くらい、良いものになると1万円くらいします。

なおアマローネは干しブドウから造られた辛口ワインですが、
同じ製法で造られる甘口ワインもありレチョート Recioto と呼ばれています。
ちなみにソアーヴェにもレチョートがあります。

イタリアワインって本当に多様で奥が深いですね!

okiraku-koza_banner


誕生日にお気に入りのワイン!~ コーニョが造るヴィーニャエレナ「バローロ・リゼルヴァ」2007年は熟成感と妖艶さと力強さを合わせもった快楽的なワインでした

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

8月15日の終戦記念日は、ぼくの誕生日 ^^
そんなわけで今日は、お気に入りのワインを自宅で開けました。

barolo_elena2007_1

コーニョが造るヴィーニャエレナ「バローロ・リゼルヴァ
2007年。
VIGNAELENA Barolo Riserva 2007 - Cogno

購入してからずっとセラーで寝かしていたワインです。
ヴィンテージからちょうど10年経っていますね。

ブドウはネッビオーロ100%です。

【関連記事】
ピエモンテ州はイタリア第1位の高級ワイン産地 ~ 高貴なネッビオーロ種から造られるバローロとバルバレスコはイタリアを代表する偉大な赤ワインです
イタリアワインの王様バローロを造りだすネッビオーロはピエモンテのヒーロー!~ 見た目は淡くエレガントなのに味わいはパワフル、香りも複雑で偉大なブドウですね

色がいいですねー ^^
しっかりとしたガーネット色で、レンガのようにややオレンジ色がかったニュアンス。
第一印象から熟成が感じられます。

ねっとり感(粘性)がやや強く、熟成感とともに濃厚さも連想させる外観です。

香りはブラックベリー、ブラックチェリーなどの黒系果実とともに、干しブドウ、干しプラム、乾燥イチジク、あと乾燥したバラかな。
加えて、キノコ、やや熟成した紅茶やプーアール茶の葉、しめった土(腐葉土)、それから茶色い革のベルトの裏側を嗅いだような香り(なめし革)も・・・。

また全体に、かすかにですが紹興酒やマデイラ酒のような酸化熟成のニュアンスを伴う香りがします。

香りの要素が多く、とても複雑な香りです。

口に含むと、味わいの第一印象(アタック)が強いです。
どのように強いかというと、果実味とアルコール感からくる甘みが力強く感じられます。

その果実味はフレッシュなものではなく、ドライフルーツが持つ凝縮感と酸味をセットにしたような果実味です。
なんというか、ちょっと妖艶な感じですね。

トゥーニーポートのような、すこしだけドロっとしたような肉厚さがあります。
タンニン(渋味)はこなれて柔らかくなっていますが、それでもまだ骨格はしっかりしています。

余韻が長く、喉を通した後もワインのうまみがシッカリと口の中に残ります。
美味しさでコメカミのあたりがキュッと痛キモチよくなる感覚、わかりますでしょうか?

こりゃ、ワイン好きのみならず酒好きにとっては「快楽」と呼べる味わいですねー ^^

もはや何回目かを数えたくもなくなった我が誕生日の夜は、ワインの快楽とともに心地よく過ぎていきました。

また明日からがんばります!

okiraku-koza_banner


スーパートスカーナの先駆けとなったサッシカイアとティニャネロ ~ その誕生の背景にはワイン法に縛られず良いものを造ろうという自由で先進的な発想がありました

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

1967年にキアンティがDOC認定されたのですが、それを機に栽培面積が急増し、数年のうちにキアンティの生産量が4倍になってしまいました。

しかし1973年のオイルショックで世界的に経済が停滞し、ワインの消費も落ち込んでしまいました。
キアンティの売上げにも陰りが見えてきたので、志ある生産者はワイン造りをもっと量から質へとシフトしていこうとしました。

ところが前々回述べたように、1967年時点のワイン法ではキアンティをサンジョヴェーゼ100%で造ることは認められておらず、品質面で劣る地元のブドウ品種や白ブドウをブレンドすることが義務付けられていました。

南イタリア産のブドウ果汁を15%まで加えることさえ認められており、品質よりも量産を目指して定められたイタリアのワイン法が、キアンティの品質向上を阻んでいたのです。

【関連記事】キアンティ・クラシコこそが本来のキアンティだった ~ キアンティを名乗れる地域が拡大してしまったため、元々のキアンティ地区がクラシコを名乗るようになったのです

そのような状況の中、一部の進歩的な生産者たちはイタリアワイン法に見切りをつけて、それぞれ独自の赤ワインを造り、海外のワイン愛好家から注目を集めるようになりました。

こうしたワインたちはスーパートスカーナスーパータスカン)と呼ばれています。

その先駆けとなったワインは、サッシカイア Sassicaiaティニャネロ Tignanello です。


●サッシカイア
Sassicaia

14世紀からワイン造りを続け、イタリアワイン界で最も長い歴史をもつ一族がトスカーナ州のアンティノーリAntinori です。

アンティノーリ家当主の従兄弟であるマリオ・インチーザ・デッラ・ロッケッタ公爵が、海沿いにあるボルゲリという地区にブドウ畑を保有しており、そこでカベルネ・ソーヴィニヨンを栽培していました。

アンティノーリから出向していた醸造技術者ジャコモ・タキス氏は、このブドウをボルドー流のワイン造り(新樽を含む小樽熟成など)によって、ボルドースタイルのモダンなワインに仕立てました。

これが、1968年に生まれたスーパートスカーナ第1号サッシカイアです。

sassicaia

当時のワイン法では、トスカーナ州のDOCを名乗るのにフランス系国際品種の使用は一切認められていなかったので、サッシカイアはワイン法の最下層カテゴリーであるヴィーノ・ダ・ターヴォラとして発売されました。

サッシカイアの造り手はロッケッタ公爵のワイナリーであるテヌータ・サン・グイード Tenuta San Guido ですが、1968年から1989年までは本家のアンティノーリが販売を行なっていました。

サッシカイアは、おおむねカベルネ・ソーヴィニヨン80%、カベルネ・フラン20%のブレンドです(ヴィンテージによって異なります)。

●ティニャネロ
Tignanello
 

フレンチスタイルで造るサッシカイアが世に出ると、
アンティノーリ家はサンジョヴェーゼを使って高品質なキアンティ・クラシコを造ることにも精力を傾けました。
ここでもジャコモ・タキス氏が醸造コンサルタントとして尽力しました。

こうして1971年に生まれた "最高のキアンティ・クラシコ" がティニャネロです。

tignanello

DOCキアンティとして出すこともできるワインでしたが、サッシカイアと同様ヴィーノ・ダ・ターヴォラとして発売されました。

キアンティという名前に
当時つきまとっていた量産ワインのネガティブなイメージを避けるため、あえてキアンティを名乗らず、ティニャネロという畑名だけをラベルに書いたのです。

当初はサンジョヴェーゼに土着のカナイオーロをブレンドしていましたが、1975年からはその代わりにカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドするようになり今日に至っています。
おおむねサンジョヴェーゼ80%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%の比率です
(ヴィンテージによって異なります)
ティニャネロは1本11,000円くらいです。

●ソライア Solaia

サンジョヴェーゼとカベルネ・ソーヴィニヨンの相性の良さがティニャネロによって明らかになったため、その比率を逆にしたらどうだろうか、という発想から生まれたのがソライアです。

solaia

おおむねカベルネ・ソーヴィニヨン80%、サンジョヴェーゼ20%のブレンド比率となります。

ソライアの誕生にもジャコモ・タキス氏が関与しています。
こちらもヴィーノ・ダ・ターヴォラとして発売されました。

ソライアはサッシカイア、ティニャネロと並ぶスーパートスカーナの先駆けですが、海外での評価が高まり、今ではサッシカイア以上に高値がついています(1本38,000円くらい)。


上記にあげた3つのスーパートスカーナは、いずれもイタリア土着品種ではない外来品種のブドウを使用していますが、
前々回ご紹介したル・ペルゴール・トルテも、"サンジョヴェーゼ100%" にこだわったスーパートスカーナだといえるでしょう。

スーパートスカーナとは、伝統的なイタリアのワイン法に縛られずに、自由にワインを造ろうという新進気鋭の発想から生み出されたものなのですね。

こうして生まれたイタリアの最高級ワインたちが、イタリアワイン法の最下層カテゴリーであるヴィーノ・ダ・ターヴォラに多数存在するという矛盾した状況は、ワイン法を管轄する行政としても放置できなくなりました。

そして結局、政府は1994年、ヴィーノ・ダ・ターヴォラの上にIGT(地理的表示付きテーブルワイン)というカテゴリを新設せざるを得なくなったのです。

その後スーパートスカーナワインはIGTとして出荷されるようになりました。
さらにスーパートスカーナ第1号であったサッシカイアは、DOCボルゲリ・サッシカイア Bolgheri-Sassicaia を名乗れるようにもなりました。

ワイン法に対するアンチテーゼとして生まれたスーパートスカーナが、その実力によってワイン法を変えさせてしまったのですから、本当にすごいことですよね!

okiraku-koza_banner


ブルネッロ・ディ・モンタルチーノはトスカーナが世界に誇る英雄 ~ サンジョヴェーゼ・グロッソから造られる、凝縮感・骨格・エレガントさを併せ持つ堂々たるワインです

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

キアンティが何世紀にもわたり有名なワインだった一方で、トスカーナワインの
もうひとつの雄であるブルネッロ・ディ・モンタルチーノの歴史は比較的浅く、世界のワイン市場に出回るようになったのはこの40年ちょっとの間です。

もとはとえいば、1888年にビオンディ・サンティBiondi-Santi がサンジョヴェーゼ100%で造ったワインにその名をつけたのが始まりとされています。

biondi-santi
 ▲ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ (ビオンディ・サンティ)


●ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ Brunello di Montalcino

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノは、長期熟成型でフルボディの赤ワインで、イタリアはもちろん世界的に見ても偉大なワインのひとつです。
価格も、安いものでも1本4千円程度からで、上は1万円~2万円、なかにはもっと高価なものも存在します。

brunello_cerbaiona
 ▲ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ (チェルバイオーナ)


ブルネッロ・ディ・モンタルチーノは、モンタルチーノという町の名前から名づけられました。
モンタルチーノはキアンティ・クラシコ地区の南に位置する城壁のある要塞都市です。
キアンティ・クラシコ地区に比べると若干温暖で、ブドウも完熟しやすい気候です。

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノは遺伝的にサンジョヴェーゼと同属亜種であるサンジョヴェーゼ・グロッソ100%で造られます。
サンジョヴェーゼ・グロッソは現地でブルネッロとも呼ばれ、トスカーナ州の最高の黒ブドウです。

ブラックベリーやシナモンなどのニュアンスを伴う濃厚な香り、
果実味にとても凝縮感があり、しっかりした骨格とエレガントさを併せ持つ稀有なワインで、20年くらい熟成も可能なワインです。

醸造後は最低4年間熟成(うち2年は木樽熟成)させることが法律で義務付けられています。

もともとの伝統的スタイルはタンニンが強く、飲み頃になるまで数年間の熟成が必要だったり、抜栓後もしばらく空気接触させないと飲みづらかったりと "とっつきにくい" ところがありました。
しかし最近ではもう少し飲みやすいスタイルのものが増えています。

キアンティ・クラシコやバローロなどと同様に、近年ではフレンチオークの小樽を用いたモダンなスタイルのものが多くなっています。

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ地区で同じブルネッロから造られるワインで、もっと飲みやすいものとしてロッソ・ディ・モンタルチーノ Rosso di Montalcino があります。
こちらは熟成期間が2年以上と定められています。

rosso_di_montalcino
 ▲ロッソ・ディ・モンタルチーノ (サンポーロ)

ロッソ・ディ・モンタルチーノ、ぼくは個人的に好きでわりとよく飲んでいます。
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの生産者の多くが造っており、1本2千円台から3千円台でブルネッロの素晴らしさが味わえる、お買い得でオススメなワインですよ!

okiraku-koza_banner

キアンティ・クラシコこそが本来のキアンティだった ~ キアンティを名乗れる地域が拡大してしまったため、元々のキアンティ地区がクラシコを名乗るようになったのです

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

前回はキアンティについて書きましたが、今回はより限定された地域であるキアンティ・クラシコについてです。

fontodi
 ▲キァンティ・クラシコ (フォントディ)


●キアンティ・クラシコ Chianti Classico

キアンティ・クラシコは、千年以上にわたってブドウが栽培され、14世紀からキアンティの名でワインが造られていた地区です。

現在はDOCGキアンティと名乗れる地域が非常に広範囲に広がってしまっていますが、
本来はこのキアンティ・クラシコ地区で造られたワインがキアンティと呼ばれるワインだったのです。

1716年にトスカーナ大公国のコジモ3世がキアンティの生産地区を公的に定めました。
これは世界で最も古い原産地呼称のひとつであり、現在のDOCGキアンティ・クラシコのエリアとほぼ一致します。

【参考】トスカーナ州の地図 ~ キアンティとキアンティ・クラシコ

その後、20世紀以降のイタリアではテロワールよりも政治的な理由を優先して原産地が定められてきた経緯があり、法律がイタリアワインの品質向上の足かせになっていた時代が長く続いていました。

キアンティについても同様でした。

キアンティのワインがあまりに人気が高いので キアンティをたくさん売ればトスカーナ州がもっと儲かると考えた地元の有力者が国に働きかけ、
1932年以降、キアンティの生産地区をもともとの丘陵地(現在のクラシコの地区)だけでなく周辺の広範な地域までどんどん拡大して、それらのワインをキアンティと呼ぶようになってしまいました。

そこで元々のキアンティの産地であったエリアが、自らをキアンティ「クラシコ」と名乗るようになったのです。
キアンティ・クラシコは
しばらくDOCキアンティ(その後DOCGキアンティ)の一部として位置づけられていましたが、
1996年にキアンティから名実ともに独立して、独自の呼称DOCGキアンティ・クラシコを名乗るようになりました。

キアンティ・クラシコ地区は面積約250平方キロの丘陵地帯です。
シエナの町に近い南のエリアは相対的に温暖ですが、その他は標高が高く比較的冷涼な産地です。
地区内でも場所によって土壌も異なります。

そのためキアンティ・クラシコのワインはスタイルが多様です。
地区内のどのあたりでブドウが育てられてたかによって、力強いワインもあれば繊細なワインもあります。

キアンティ・クラシコはサンジョヴェーゼを最低80%使用することが義務づけられています。
実際にはサンジョヴェーゼ100%で造る生産者もあれば、サンジョヴェーゼ以外のブドウを加える生産者もあります。
後者の中にもカナイオーロなどの土着品種を加える生産者もあれば、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローなど国際品種をブレンドする生産者もあります。

白ブドウをブレンドすることは現在では禁止されています。
ちなみに白ブドウのブレンドは、以前は可能だったどころか義務付けられていました(後述)。

キアンティ・クラシコのリゼルヴァ Riserva は2年以上の熟成が必要です。
生産者によってはフレンチオークで小樽熟成を行うところもあります。
キアンティ・クラシコのリゼルヴァで高品質のものは、長期熟成も可能です。

キアンティ・クラシコは、キアンティ同様にブラックチェリー、スミレのような香りを伴います。
ものによっては土のようなニュアンスやナッツのような風味も感じられます。
フレンチオークで樽熟成されたモダンなスタイルのものはバニラのような樽香がはっきりと感じられます。

キアンティ・クラシコは、キアンティに比べるとサンジョヴェーゼが持つタンニンがややしっかり感じられる傾向があります。
酸味も比較的ハッキリと感じられる赤ワインです。
果実味の凝縮感を強調したタイプのものもあります。
ヴィンテージ後5~8年くらいが飲み頃ですが、優良なものなら10年以上でも寝かせられます。

キアンティ・クラシコはだいたい1本2千円~3千円くらいで売られていますが、良いものになると4千円~6千円くらいになります。

キアンティ・クラシコは本来、決してパワフルなワインではありませんが、
最近は果実味の凝縮感を前面に出してアルコール度数も高めのタイプが増えているように思います。
フレンチオークでの小樽熟成やカベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなど国際品種の使用が増えていることが影響しているようです。

多くのキアンティ・クラシコの生産者のなかで、ぜひ取りあげておきたいのはモンテヴェルティーネ Montevertine です。
ワインがキアンティと名乗っていないので、それがキアンティ・クラシコ地区で造られる秀逸なワインであることが見過ごされてしまうのは勿体ないからです。

モンテヴェルティーネは、キアンティ・クラシコ地区の畑からサンジョヴェーゼ100%
非常に卓越したワインを造っている生産者です。

pergole_torte
 ▲ル・ペルゴール・トルテ (モンテヴェルティーネ)

モンテヴェルティーネは、1977年以来ラベルに Chianti の文字を使用していません。
当時のワイン法の規定では、キアンティのワインをサンジョヴェーゼ100%で造ることが認められていませんでした。
キアンティを名乗るためには品質面で劣る地元のブドウ品種や白ブドウをブレンドすることが義務付けられていたのです。

こうしたイタリアワイン法の規定がキアンティの品質向上の足かせになっていると考えたモンテヴェルティーネは「サンジョヴェーゼ100%」にこだわり続け、
サンジョヴェーゼから最高のワインを造るために、あえてキアンティの名を捨てて、無格付(Vino da tavola)で最高レベルのキアンティワイン「ル・ペルゴール・トルテLe Pergole Torte を世に出した、反骨精神を持った生産者です。

ちなみにその後(1996年)イタリアワイン法は改正され、サンジョヴェーゼ100%が認められるとともに白ブドウのブレンドが禁止され、現在に至っています。

ル・ペルゴール・トルテは毎年違う女性の絵がラベルになることでも有名です。
今ではトスカーナIGTとなり、1本1万円くらいしますが、人気ワインのため毎年売り切れてしまいます。

ダークチェリー、ブラックベリー、イチジク、プルーンなどの凝縮したニュアンスの風味を伴う、"上級キアンティ・クラシコ" です。
少々値は張りますが、もしもお店やレストランで見かけたら、ぜひ一度は試していただきたいワインです!

okiraku-koza_banner

トスカーナ州のキアンティは世界で最もよく知られているイタリアワイン ~ 主要品種はサンジョヴェーゼで、イタリアで栽培面積第1位のブドウです

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

前回まで5回にわたり、イタリアで第1位の高級ワイン産地であるピエモンテ州について述べてきました。

ピエモンテ州にはオススメ白もあります ~ ガヴィは日本でもポピュラーなスッキリ系白ワイン、ロエーロ・アルネイスは芳香と果実味に富むやさしい白ワインです

バルベーラは酸味が豊富でジューシーな気軽に飲める赤ワイン ~ パスタやピッツァなどカジュアルなイタリアン、とくにトマトベースの味の料理には非常によく合います

ピエモンテ州で日常的に飲まれているドルチェットの赤ワイン ~ ドルチェみたいな名前から甘口を思い浮かべるかもしれませんが、れっきとした辛口ワインです

バローロとバルバレスコには伝統派スタイルとモダン派スタイルがありますが、近年では両者の境界はぼやけてきており中間派が多くなっています

ピエモンテ州はイタリア第1位の高級ワイン産地 ~ 高貴なネッビオーロ種から造られるバローロとバルバレスコはイタリアを代表する偉大な赤ワインです


今回からはピエモンテと並ぶ2大名醸地の一つである、トスカーナ州について見ていきましょう。

州都のフィレンツェ、ミケランジェロのダビデ像、ピサの斜塔・・・トスカーナ州は観光地として人気ですが、ワインの名産地でもあります。
そして、世界で最もよく知られているイタリアワインであるキアンティの産地でもあります。

トスカーナ州はピエモンテ州に次ぐ高品質ワインの産地で、生産量の85%が.赤ワインとなります。
キアンティ、キアンティ・クラシコ、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノといった赤ワインが有名です。

toscana
 ▲トスカーナ州 ~ 黄色い部分がDOCGキアンティ、赤い部分
がキアンティ・クラシコ(②はブルネッロ・ディ・モンタルチーノ、③はボルゲリ)


●キアンティ Chianti

キアンティは、キアンティ・クラシコのエリアを取り囲むようにトスカーナ州中央部じゅうに広がる 大きなワイン産地です。
全域がDOCGエリアとなります(残念ながら一部はDOCGに値しないようなところも含まれています)。

【関連記事】キアンティ・クラシコこそが本来のキアンティだった ~ キアンティを名乗れる地域が拡大してしまったため、元々のキアンティ地区がクラシコを名乗るようになったのです

キアンティは7つのサブゾーンに分かれており、ひとつのサブゾーン内のブドウだけを使って造ったワインならば、そのサブゾーン名をラベル表記することもできます。
2つ以上のサブゾーンのブドウをブレンドしている等のケースであれば、単にキアンティとだけ名乗ります。

品質的にとくに優れたサブゾーンはキアンティ・ルフィーナ Chianti Rufina という小さなエリアです。
(ルフィーノ Ruffino というキアンティの有名な生産者と混同しないように。)

キアンティの主要品種はサンジョヴェーゼです。
サンジョヴェーゼはイタリアで栽培面積が第1位の黒ブドウです。

キアンティのワインはサンジョヴェーゼを最低70%使用しなければなりません。
もちろん100%サンジョヴェーゼでもOKです。

カナイオーロなどの土着品種のほかカベルネ・ソーヴィニヨンなどの国際品種をブレンドしてもよいことになっています(サブゾーンによって10%~15%まで)。

キアンティ・クラシコとは異なり、10%まで白ブドウも混ぜてよいことになっています。

リゼルヴァ Riserva は醸造後に最低2年間熟成させることが必要です。

DOCGキアンティのワインはスタイルも品質も千差万別です。
軽めで飲みやすい、安価なタイプのものであれば1本千円~1200円程度で入手できますし、
力強く熟成も可能なタイプのものでしたら3千円から4千円くらいになります。

キアンティのワインはたいていチェリーやスミレのような香りを伴います。
ワインのスタイルにもよりますが、タンニンと果実味は弱くもなく強すぎもしない中程度のワインです。
酸味は比較的感じられます。

ほとんどのイタリアワインと同じく、食事にとても合わせやすいワインです。
きっと近所のスーパーにも売っていると思いますよ!

okiraku-koza_banner


ピエモンテ州にはオススメ白もあります ~ ガヴィは日本でもポピュラーなスッキリ系白ワイン、ロエーロ・アルネイスは芳香と果実味に富むやさしい白ワインです

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

ピエモンテ州のワインは赤ワインが中心です。
しかしピエモンテ州にもオススメの白ワインが2つあります。

それはガヴィ Gaviロエーロ Roero です。
どちらもDOCGで、土着品種から造られています。

ちなみにピエモンテ州はトスカーナ州と違い、シャルドネなどフランス系の国際品種の栽培はあまり盛んではありません。

●ガヴィ Gavi


ガヴィはピエモンテ州南部にあるガヴィという町の名前から名づけられています。
土着品種のコルテーゼから造られる、辛口で酸味のしっかりした、スッキリ系のシンプルな白ワインです。

コルテーゼの産地はピエモンテ州が中心ですが、ロンバルディア州やヴェネト州でもわずかに栽培されています。

gavi

ガヴィは、イタリアの白ワインで有名なヴェネト州のソアーヴェと並び称される、知名度の高い白ワインです。
日本のカジュアルなイタリアンレストランやイタリアンバルでもメニューに載っていることが多いですね。

ハーブや火打石のニュアンスを伴う香りに、酸やミネラル感が豊富に感じられ、シーフードとの相性は抜群です。
またピエモンテ州の有名な野菜料理バーニャカウダに合わせるのも定番です。

ほとんどのガヴィは1本千円台から2千円台ですが、良いものですと3千5百円くらいするものもあります。

●ロエーロ Roero

ロエーロはアルバ周辺にある産地で、白ワインはアルネイスという土着ブドウ品種から造られます(ロエーロにはネッビオーロから造られる赤もあります)。

アルネイスはずっと長いこと忘れ去られていた白ブドウでしたが、今から40年ほど前に再び注目されるようになったブドウ品種です。

roero_arneis

アルネイスは酸が少なく、リンゴのような白桃のような果実味のわかりやすい白ワインです。
香りが比較的アロマティックで果実味にわりとコクがあるため、辛口でもやや甘く感じられることがあります。
ネットショップで探せば1本2千円台で見つけられると思います。

ガヴィもロエーロも、とても気軽に楽しめる白ワインです。
夏にぴったりですので、見かけたらぜひ飲んでみてください。

okiraku-koza_banner


バルベーラは酸味が豊富でジューシーな気軽に飲める赤ワイン ~ パスタやピッツァなどカジュアルなイタリアン、とくにトマトベースの味の料理には非常によく合います

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

ピエモンテ州で日常的に飲まれている赤ワインのブドウ品種として、前回はドルチェットを紹介しました。
今回はもうひとつの日常的な赤ワイン、バルベーラについて述べましょう。

バルベーラはピエモンテ州原産の黒ブドウで、ピエモンテ州で栽培面積が最大のブドウ品種です。
アスティ Asti、アルバ Alba、モンフェッラート Monferrato といった地域では圧倒的に生産量の多いブドウです。

ワインとしては、
バルベーラ・ダスティ Barbera d'Asti
(DOCG) と
バルベーラ・ダルバ Barbera d'Alba (DOC)が有名です。

barbera_d'alba
 ▲バルベーラ・ダルバ(プルノット) ~ 色のわりに渋くなく、プチトマトのような酸味が豊富


バルベーラは酸味が豊富で果実味がジューシーな赤ワインです。

軽くてチャーミングな飲みやすいタイプのワインが伝統的かつ主流ですが、なかにはフレンチオークの小樽で熟成させ、驚くほどリッチな味わいのものもあります。

バルベーラのワインの外観は濃いムラサキ色です。
このムラサキ色が強いのがバルベーラの特徴のひとつです。

香りはブラックチェリーやブルーベリー系で、もぎたてのフルーツのようなフレッシュ感のある香りです。

味わいはフルーティかつジューシーで、極端に言えばブドウジュースにアルコールを入れたような感じもします。

バルベーラはタンニンがほとんど感じられないという点で珍しい赤ワインです。
先述した濃いムラサキの色調のわりに、タンニンが極めて穏やかなのです。

赤ワインのわりに酸味が強いのも特徴です。
プチトマトをかじったときのような酸味があります。 

総じて言えば、ジューシーで気軽に楽しめるライトからミディアムボディの赤ワインといえるでしょう。
通常のものでしたら1本1500円から2千円台で買えるものが多いです。

パスタやピッツァなどカジュアルなイタリアン、とくにトマトベースの味のものには非常によく合います。
気軽なワインのひとつして、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

okiraku-koza_banner

ピエモンテ州で日常的に飲まれているドルチェットの赤ワイン ~ ドルチェみたいな名前から甘口を思い浮かべるかもしれませんが、れっきとした辛口ワインです

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

さて、ピエモンテ州にはバローロとかバルバレスコといった特別なときに飲むような高級ワインがあるのはわかりましたが、普段はどのようなワインを飲んでいるのでしょうか?

かの地で日常的に飲まれている赤ワインは、たいてい
ドルチェット種のワイン
バルベーラ種のワイン、もしくは
バローロ・バルバレスコとは違うところで造られたネッビオーロ種のワイン です。

これらの中でもドルチェットの赤ワインは、ピエモンテでの食事でおそらく最初に目にする赤ワインでしょう。

diano_d'alba
 ▲ディアーノ・ダルバ


ドルチェット Dolcetto

ドルチェットという名前からドルチェ(イタリア語でデザート)を連想してしまい、
もしかして甘口ワイン?
と思うかもしれません。。

しかしドルチェットのワインはれっきとした辛口で、タンニンもそこそこしっかりしています。
(ただし食事と一緒に飲むと、それほどタンニンは強く感じません。)

ドルチェットはかすかに黒コショウのような香りと赤いベリー系の風味を伴うワインです。
酸味が少なく厚みのあるワインにもなる品種ですが、フルーティで早飲みタイプのワインにすることが多いです。

よくボージョレーのワインと比較されることがありますが、ドルチェットのほうがもう少しタンニンが豊富です。

【関連記事】
ボージョレー地区でガメイ種から造られる赤ワインはジューシーで気軽に飲める赤ワイン


ドルチェットの中で良いワインはドリアーニ Doglianiディアーノ・ダルバ Diano d'Alba で、どちらもDOCGです。
いずれもラベルにはDOCG名とともに Dolcetto とブドウ品種名が記されています。

ドルチェットのワインは1本2~3千円くらいです。
前回リストアップしたバローロの生産者たちは、たいていドルチェットのワインも造っています。

バルベーラについては次回あらためて書くとして、バローロ・バルバレスコ以外のネッビオーロ・ワインについて少々触れておきましょう。

バローロやバルバレスコばかりでなく、日常ワインタイプのネッビオーロもあります。
ネッビオーロ・ダルバ Nebbioro d'Alba とかランゲ Langhe といった地名がラベルに書かれているものです。

【関連記事】
イタリアワインの王様バローロを造りだすネッビオーロはピエモンテのヒーロー!~ 見た目は淡くエレガントなのに味わいはパワフル、香りも複雑で偉大なブドウですね


バローロやバルバレスコほどボディは重くなく、飲みやすい赤ワインです。

こうしたネッビオーロワインのよいところは、若飲みタイプでヴィンテージ後すぐに楽しめることです。
ネットショップで探すと2~3千円で売っていますので、試してみてはいかがでしょうか。

okiraku-koza_banner


バローロとバルバレスコには伝統派スタイルとモダン派スタイルがありますが、近年では両者の境界はぼやけてきており中間派が多くなっています

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

バローロとバルバレスコには、フランスのブルゴーニュのワインと共通点があります。
それは、自分にとって本当に美味しいワインを楽しむには、好みに合った良い生産者を選ぶ必要があるということです。

altare_barolo
 ▲エリオ・アルターレのモダン派バローロ


バローロとバルバレスコのワインには、大きく分けて伝統的なスタイルモダンなスタイルがあります。

● 伝統的スタイル

伝統的スタイルの製法は、30~60日をかける「長期のマセラシオン」と、
大樽を用いた4~8年の「長期の大樽熟成」が特徴です。

伝統的スタイルのワインはタンニンがより強靭で、飲み頃になるまで何年もかかります。
逆に言えば、モダンなスタイルのワインよりもさらに長期熟成に耐えうるワインです。

モダンスタイルに比べると酸化熟成によって色調がより淡くオレンジがかり、香りもドライフルーツのような、ひなびたニュアンスとなります。

● モダンスタイル

モダンスタイルの製法は、温度管理のもとで数日から2週間程度行う「短期のマセラシオン」と、
新樽を含むフレンチオークの小樽を用いた1年半~2年の「短期の小樽熟成」が特徴です。

発酵・マセラシオンの工程では短期間で強い色素抽出のできる回転式発酵タンクが用いられる場合があります。

モダンスタイルのワインは色が濃く、樽香が顕著で、若々しい果実味、凝縮感を伴うことが特徴です。
果実味がより強調されており、それほど長期熟成させなくてもヴィンテージ後3年から5年で楽しむことができます。

大樽熟成と小樽熟成の違いについて簡単に言うと、
・大樽熟成は、あまり樽の個性をワインに加えずにゆっくりと酸化熟成させることを目的としています。
・小樽熟成は、しっかりした樽の個性を意図的にワインに加える手法です。

1980年頃からモダンスタイルのバローロ・バルバレスコを造る生産者が登場した背景には、
従来型の長期マセラシオンだとタンニン分が多量に抽出されてしまい、
そのタンニン分を柔和にするために余計に長い樽熟成が必要になっている、という問題意識がありました。

その頃からバローロ・バルバレスコの生産者は、伝統的スタイルのワインを守って造り続ける者とモダンスタイルのワインを造る者に分かれていきました。
しばらくはこの両者は明確に分かれ、同じバローロ・バルバレスコを名乗っていても、まったく異なるスタイルのワインを造っていたようです。

しかし近年では両者の手法をミックスした折衷型で造る生産者が多くなっています
現在でも一部の生産者は伝統派かモダン派に色分けできますが、両者の境はあいまいになってきています。

伝統派もしくはモダン派だと明らかに言えそうなのは、次の生産者です。

バローロの伝統派
・ジャコモ・コンテルノ Giacomo Conterno
・アルド・コンテルノ Aldo Conterno
・バルトロ・マスカレッロ Bartolo Mascarello

バルバレスコの伝統派
・ブルーノ・ジャコーザ Bruno Giacosa

バローロのモダン派
・エリオ・アルターレ Elio Altare
・ドメニコ・クレリコ Domenico Clerico
・パオロ・スカヴィーノ Paolo Scavino
・ルチアーノ・サンドローネ Luciano Sandrone

※上記の4者はいち早くモダンな造り方を採用した生産者たちで「バローロ・ボーイズ」と呼ばれます。


バルバレスコのモダン派
・ガヤ Gaja

※ガヤはフレンチスタイルを取り入れたバルバレスコ近代化の先駆者です

上記以外の優良な生産者は下記のとおりです。

バローロ
・チェレット Ceretto
・ロベルト・ヴォエルツィオ Roberto Voerzio
・エルヴィオ・コーニョ Elvio Cogno
・ピオ・チェザーレ Pio Cesare
・プルノット Prunotto
・フォンタナ・フレッダ Fontana Fredda

バルバレスコ
・マルケージ・ディ・グレシー Marchesi di Gresy

gresy_barbaresco
 ▲マルケージ・ディ・グレシーのバルバレスコ・マルティネンガ


先述したとおり、近年では伝統派とモダン派の違いはそれほどはっきりしなくなっています。
伝統派でも小樽を一部に採り入れたり、モダン派でも大樽熟成の期間を一部採り入れたりするようになっているからです。

ほとんどの生産者はもはや中間型であり、あまり伝統 vs.モダンといった図式で対比しても意味がなくなってきているように思います。

現在ではむしろ、自らのテロワールを最大限に生かしたワインを造るために、ベストな製法を取捨選択しているということなのでしょうね。

okiraku-koza_banner

ピエモンテ州はイタリア第1位の高級ワイン産地 ~ 高貴なネッビオーロ種から造られるバローロとバルバレスコはイタリアを代表する偉大な赤ワインです

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

ピエモンテ州はイタリア北西部にある、高品質ワインの産地です。
トスカーナ州とともにイタリアの2大名醸地に数えられ、
高級ワイン生産量ではイタリアで第1位です。

州都はトリノで、アルバ地方の白トリュフ(タルトゥーフォ・ビアンコ)が特産品です。

ピエモンテ州は単一品種のワインが多く、イタリアでは珍しく、ブルゴーニュ地方のような単一畑文化が根付く産地です。

ピエモンテ州の自慢のブドウは、なんといってもネッビオーロです。
とても偉大なワインを造る、高貴な黒ブドウです。
ネッビオーロは世界の中でもイタリア北西部のみにおいて実力を発揮するブドウです。

barolo_prunotto_bussia
 ▲バローロのリゼルヴァ ~ 畑名も記載されている


ネッビオーロの高貴さの証になるのは、そのワインです。
バローロ Baroloバルバレスコ Barbaresco は、世界の偉大な赤ワインに数えられる2つです。

どちらもアルバ Alba という町の周辺で、ネッビオーロ100%で造られる DOCGワインです。
いずれも、DOCGとして指定されたエリアの中にある村の名前から名づけられています。

piemonte_map
 ▲ピエモンテ州およびアルバ周辺の地図

north_italy_map
 ▲イタリア北部


バローロもバルバレスコも力強い赤ワインです。
とても辛口で、フルボディで、タンニン、酸味、アルコールも高めの、スケールの大きな長期熟成型ワインです。

外観は色が少しオレンジがかる傾向があります。
非常に複雑な香りを持ち、カシス、ブラックチェリーなどの黒系果実、スミレ、ドライアプリコット、干しブドウなどドライフルーツのニュアンスがあります。
より熟成するとキノコ、トリュフなど土で育つもののような香りが現れます。
決してチョコレートのような香りはしません。

バローロとバルバレスコはお互い性格がよく似ています。
しいていえば、バローロはバルバレスコよりも若干ボディが重めです。

バローロはワインの王と呼ばれ、バルバレスコはバローロの弟分と見なされることが多いようです。
バローロは偉大ですが、バルバレスコのほうが若干エレガントで飲みやすく、個人的には当りはずれが少ないように思います。

どちらも他のイタリアワインと同様、食事と非常によく合います。
バローロとバルバレスコは、安いものでも1本4千円くらいはします。
1万円を超えるものもザラにあります。

バローロもバルバレスコもあまり若いうちに飲むようには造られていません。

バローロは醸造後ワイナリーで3年以上の熟成義務(Riservaは5年以上)、バルバレスコは2年以上の熟成義務(Riservaは4年以上)があります。
もちろん、もっと長い熟成が可能です。
伝統的な造りのバローロやバルバレスコでしたら、ヴィンテージから10年~15年は必要なことが多いですね。

抜栓してすぐはタンニンが険しすぎるときがあるので、飲む2時間くらい前に抜栓しておくとか、デキャンタに移すなど空気接触をさせたほうが、美味しく飲めると思います。

okiraku-koza_banner


イタリアワインになんとなく存在する上下関係 ~ 日常的ワイン < 上質なワイン、DOC < DOCG、南イタリア < 北イタリア ・・・ ですが例外はたくさんあります

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

ぼくらのようなイタリアの外の人間から見て、イタリアワインは大きく次の2つのカテゴリーに分けられます。

①カジュアルな食事と一緒に日常的に飲む、それほど高くないワイン
②特別なときに飲む、または品質にこだわるワイン飲みが飲む、すぐれた上級のワイン

①の典型例としては、スーパーで1本千円前後で売られているクラスのソアーヴェやキァンティ、ピノ・グリージョのデイリーワイン、サイゼリアで1本千円くらいで注文できるマルケ州の白ワインなどでしょう

②のカテゴリーに入るのは、バローロ、バルバレスコ、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノなどでしょう。世界的に見ても最高のワインとされるタイプです。

frascati
 ▲フラスカティは日常的なタイプのワイン ~ 近所のドン・キホーテで1本800円弱

イタリアはEUの一員ですので、ワインを分類する仕組み(品質等級や原産地呼称制度)はEUの規定に沿ったものでなくてはなりません。

2009年収穫年から適用のEU新ワイン法における「原産地呼称保護ワイン」(AOPワイン)は、イタリア語ではDOPワインと呼ばれます。

DOPワインは、イタリアでは下記の2つのカテゴリーに分かれます。

DOCG
  = Denominazione di Origine Controllata e Garantita (保証付き原産地統制呼称)
DOC
  = Denominazione di Origine Controllata (原産地統制呼称)

DOCG と DOC はイタリアの伝統的な格付けです。
DOCGワインはイタリアワインのエリート、つまり選りすぐりのイタリアワインとなります。
DOCワインは、 DOCG の次のランクという位置づけになります。

このように
DOCG は DOC より高ランクとされています(個々のワインを見ると実際にはそうとは限りませんが・・・)。

いずれもEUの新ワイン法では DOP というひとつのカテゴリーにくくられるワインです。
ですからEU新ワイン法の下では DOCG も DOC も単に DOP とラベル表記できるのですが、
イタリアワインは従来通りの表示も認められており、生産者のほとんどは DOCG や DOC の表記を今でも使い続けています。

DOC という用語も DOCG という用語も、ワイン産地名とワイン名の両方に使われます。

具体的に言うと、DOC Soave というのは、ソアーヴェという産地(町)の名前であると同時に、そこで造られるワインの名前でもあるということです。

イタリアには20州の行政区分があり、その全州でワインが造られています。

フランスでは「ブルゴーニュ」や「アルザス」などのワイン地域は行政区分と必ずしも一致しませんが、
イタリアの場合は行政区分である20州が、20のワイン地域としても取り扱われています。
「ピエモンテ州」とか「トスカーナ州」というのは行政上の州名であると同時に、ワイン地域の名前としても用いられているわけです。

上質のワインのほとんどはイタリア北部で造られています。
北西部にあるピエモンテ州や中北部にあるトスカーナ州、北東部にあるヴェネト州などが上質ワインの典型な産地です。

しかしイタリア南部にもカンパーニア州やプーリア州などには無名ながら良いワインがたくさんあり、近年ではワイン好きの間で知られるようになってきています。

シチリアやサルディーニャなどの島も面白い産地です。

南イタリアはこれからもっと注目していきたいワイン産地のひとつだと思います。

okiraku-koza_banner

イタリアでは地元のワインが当たり前のワイン? ~ イタリアならではの土着ブドウ品種から、各地で地域性あふれる多様なワインが造られています

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

イタリア人にとってはワインというものが身近な存在すぎて、自分が地元で毎日飲んでいるワインが当たり前(標準)だと考える(・・・というかそもそも意識すらしない)傾向があるようです。

そのせいか、イタリアワイン全体についてのルール作りや制度の運用については、ややおろそかになってしまう傾向が見られました。

たとえば、イタリアが原産地呼称や等級などの仕組みを整えたのはフランスより28年も後のことでした(フランスのワイン法制定は1935年、イタリアは1963年)。

そして、それから50年以上が経った今日に至ってもなお、フランスがブルゴーニュでとっくの昔に制定したような畑の公的格付けはなされておらず、イタリアでは最良の畑ですら法的な裏づけのある格付を持っていません。

100927Siracusa011
 ▲シチリア東部シラクサの町の食堂にて ~ 何も言わなくても当然のようにこの赤ワインが出てきた


イタリア人以外のワイン飲みやイタリアワイン入門者にとって、もうひとつ厄介な点をあげるとすれば、
イタリアワインのほとんどはイタリアの土着品種から造られていて、イタリア以外の産地ではほとんど見かけないものばかりであることです。

そのため初心者にとって耳慣れない名前のブドウ品種ばかりで、はじめのうちは覚えにくいかもしれません。。

ネッビオーロ、サンジョベーゼ、アリアニコといったブドウは、イタリアで造れば卓越したワインになりますが、イタリアワイン以外ではあまり馴染みのある品種ではありませんね。

実際、これらのブドウ品種をイタリア以外で栽培しても、イタリアで造るようには良いワインができません。
イタリアで育てられ、イタリアでワインになってこそ、最高の実力を発揮するブドウなのです。

下記は、イタリアの中でも特に重要な産地のワインに使われているブドウ品種です。

ワイン名・・・ブドウ品種 の順に記載


● ピエモンテ州
  • バローロ Barolo ・・・ ネッビオーロ Nebbiolo
  • バルバレスコ barbaresco ・・・ ネッビオーロ Nebbiolo
  • ガヴィ Gavi <白> ・・・ コルテーゼ Cortese
トスカーナ州
  • キァンティ(クラシコ) Chianti (Classico) ・・・ サンジョベーゼ Sangiovese
  • ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ Brunello di Montalcino ・・・ サンジョベーゼ・グロッソ Sangiovese Grosso
ヴェネト州
  • ソアーヴェ(クラシコ) Soave (Classico) <白> ・・・ ガルガーネガ Garganega
  • アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ Amallone della Valpolicella ・・・ コルヴィーナ Corvina
  • プロセッコ Prosecco ・・・ グレーラ Glera
カンパーニア州
  • タウラージ Taurasi ・・・ アリアニコ Aglianico

イタリアの良いところは土壌や気候の多様性に恵まれていることです。
北はアルプス山脈のふもとから南は地中海の沿岸まで、ワインのスタイルの幅広さはほとんど無限大です。
イタリアワイン好きの中には、数百種にも及ぶイタリアワインを全制覇することをライフワークにしている人さえいるほどです。

次回以降はイタリアワインの品質規定やラベル用語に少し触れた後、ワイン産地のお話に移っていこうと思います。

okiraku-koza_banner

イタリアは20州すべてでワインが造られています ~ イタリア人にとってワインと食事は切り離せないもの、そしてワインと人生も切り離せないもの・・・らしいです

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

2000年以上前にジュリアス・シーザーがガリアの地を征服してから、イタリア人は世界に様々なものをもたらしてきました。

情熱あふれる芸術的センス、美味しい料理、職人気質の粋が込められた道具や雑貨・・・イタリアはファッション、アート、グルメ、そしてもちろんワインの分野で、いまでも大きな文化的影響力を持っています。

wine+italian_flag

世界中どこにでもイタリア料理店があるおかげで、ぼくたちはイタリアワインを飲む機会も非常に多いと思います。
キアンティとかソアーヴェなんて名前、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

イタリアは、ものすごくたくさんのワインを造っています。
イタリアの国土面積はフランスの6割程度にすぎませんが、世界のワインの2割以上を生産しています。

イタリアは20州すべてでワインが造られています
世界的に見て最も偉大なクラスのワインも数多くあります。

数千種類にも及ぶイタリアワインはどれも食事と相性が良いのです。
それは、イタリアワインは食事と一緒に楽しむことをとくに重視して造られているからです。
イタリア人にとって、ワインと食事は切り離せないものなのです。

イタリアの人たちにとってワインは生命に必要な血液みたいなものです。
ブドウ樹はどこにでもあり、ワインなしでまともな夕食などありえない、といったところです。

これからしばらくの間、イタリアのワイン産地について述べていきます。
ピエモンテ、トスカーナといった最も有名な州からスタートし、その後で、きっとワインショップやイタリアンレストランで目にしそうな他の地域のワインについても触れていこうと思います。

フランスと同様に少々長くなるかもしれませんが、どうぞお付き合いください!

okiraku-koza_banner

ジュラ地方には名産のヴァン・ジョーヌ(黄ワイン)とヴァン・ド・パイユ(わらワイン)があります ~ サヴォワはスッキリ白ワイン、コルシカ島はロゼワインも多いですね

バイザグラスのソムリエ松沢裕之です。

ここまで1ヶ月ちょっとにわたりフランスのワイン産地について見てきました。
今回はいよいよフランスの最終回です。

まだ書いていない残された産地は、
● ジュラ地方
● サヴォワ地方
● コルシカ島
の3つです。

いずれもそれほど馴染みのない、ややマイナーなワイン産地です。

ジュラ地方とサヴォワ地方は共通点があります。
いずれもフランス最東部、スイス国境のアルプス山脈の裾野にあるワイン産地だということです。

周辺は観光地であり、冬場は数多くのスキー客も訪れます。
実際、おそらくスキーヤーたちがこの地のワインに最も詳しいのではないでしょうか。


● ジュラ地方

ジュラ地方はフランス最東部、ブルゴーニュ地方とスイス国境との間に位置するワイン産地です。
この地の名産として、やや特殊な伝統的ワインが2種類あります。

①ヴァン・ジョーヌ Vin Jaune

直訳すると Yellow Wine 黄ワインです。
サヴァニャンというブドウ品種から造られる辛口ワインです。

滓引きをせず、樽熟成6年以上を経て造られ、クラヴランと呼ばれる620mℓのボトルに詰められます。
味わいは軽めのシェリーに似ていますが、補酒は禁止なので酒精強化していません

シャトー・シャロン Château-Chalon という産地の(メーカーの名前ではない)のヴァン・ジョーヌがとくに有名です。

ch_chalon
 

②ヴァン・ド・パイユ Vin de Paille

直訳すると Straw Wine 藁(わら)ワインです。
このワインの伝統的な製法から、こう呼ばれています。

サヴァニャン、シャルドネなどのブドウを遅く収穫し、ブドウを藁やスノコの上または天井につるし、最低6週間乾燥させます(パスリヤージュ Passerillage という)。

その後、木樽で樽熟成18ヶ月以上を経て、ポ Pots という375mℓのボトルに詰められます。
味わいは甘口です。
しいて味わいの似たワインを探すとすれば、イタリア・トスカーナ州のヴィンサントでしょうか。


● サヴォワ地方

ジュラ地方の南、スイス国境にある産地です。
生産されるワインのほとんどが、
ライトボディで辛口の白ワインです。
セセル Seyssel というワインが一番知られています。

アルプス山麓にあり、冬のスキーや夏の避暑に訪れる観光客でにぎわう地域で、ワインのほとんどは地元で消費されてしまうため、あまり馴染みがありませんね。。


● コルシカ島

ナポレオンの生誕地として知られるコルシカ島は、プロヴァンス地方の南西、イタリア半島の西方の地中海上にある起伏に富んだ大きな島です。
紀元前からギリシャ人によってブドウ栽培が行われていた歴史の長い産地で、
ミディアムボディでお手頃価格の赤ワインとロゼワインが知られています。

プロヴァンス地方ほどではありませんがロゼの生産量が多く、全体の3割を占めます。
島で最大の栽培面積を持つニエルキオという黒ブドウは、イタリアのサンジョヴェーゼと同一品種だと考えられています。

ボルドーからブルゴーニュ、ローヌ、ロワール、アルザス、ラングドック・ルーション、プロヴァンス、南西地方と巡って、今回のジュラ・サヴォワ、コルシカ島へと辿り着きました。
(シャンパーニュについては、いつか別に書いてみたいと思います)

【関連記事】フランスのワイン産地の位置はこちら

フランスには本当にいろいろなワイン産地があるのですね。
これにてフランスは終了です。

次回からはイタリアを見ていきましょう!

okiraku-koza_banner

記事検索
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ